ハーブとは | ハーブherbsはもともと植物学的な言葉で、高木treesや低木shrubsに対する草本植物あるいは草の葉を意味する。「温帯に住む私達の身のまわりにあって古来から日々の暮らしの中で人々が様々な暮らしの中で使いこなしてきた野草。宗教、政治、医療、文化、衣食住のすべてにかかわりをもってきた有用植物。使用するのは主にやわらかな花、葉、茎などで芳香のあるのがほとんどで、その原産は地中海沿岸地域である。」10年ほど前にハーブはこのように定義された。以下に花言葉も添えて代表的なハーブを簡単に紹介したいと思います。 |
ラベンダー | 学名はラテン語の「洗う」の意味。大株になると1mほどになりストレスを癒す爽やかな香りが一番の特徴。薄紫の花が化粧品、浴剤、香水、ポプリなどに使われる。花言葉は「不信」 |
カモマイル | 和名カミツレダイヤ―ズDyer'sは染色用だが、他に昔から常備薬として、「お母さんのハーブ」「女性のハーブ」「植物のお医者さん」などと言われ親しまれてきた。花言葉は「逆境に負けない」 |
ボリジ | 和名はルリチシャ、ボンゴラソウ。細毛のある大きな葉の茂りとは対照的に、ロマンチックな青紫の星型の花が咲く。キュウリの香りの葉は憂鬱を払うとされる。花言葉は「鈍感」 |
セインテッド ゼラニウム |
和名はニオテンジクアオイ。園芸種のゼラニウムと異なり葉の芳香が特徴。その葉は香りによって呼び名も様々。レモン、ナツメグ、ローズなどがある。花言葉は「あなたにとっての幸福」 |
ヤロウ | 和名はセイヨウノコギリソウ。トロイの戦いで英雄アキレスが傷兵たちの止血治療に用いたというハーブ。適応力のある丈夫な品種で花色も豊富なため観賞性が高い。花言葉は「指導」 |
ナスタチューム | 和名はキンレンカ。オレンジ、セレン、イエローと華やかだが手間いらず。花や葉もピリッとした風味(インディアンクレスの名がある)が美味しくビタミンCや鉄分が豊富。花言葉は「愛国心」 |
マロウ | 和名はウスベニアオイ。かつては飢饉の時の食べ物だった。すべての炎症と呼吸器系のトラブルに効くとされる。シミ、ソバカスに葉と根の薬効がよりすぐれている。花言葉は「温厚」 |
ベルガモット | 和名はタイマツバナ。原産がアメリカでもともとはインディアンが健康茶として飲用していたもの。別名にbee balm(ビーバーム)とあり、蜂や蝶を集める蜜源の植物であることがよくわかる。 |
ヒソップ | 和名はヤナギハッカ。ソクラテス時代から胸部疾患によく効くと処方された。花言葉に「清潔」とあるようにヨーロッパでは教会や祭典にヒソップを撒いて清め香りも同時に楽しんだそうである。 |
マリーゴールド | 和名はキンセンカ。聖母マリアの名にちなんだ太陽の花。ジプシーたちがいつも携えていたのは、万能薬マリーゴールド軟膏だった。花言葉は「可憐な愛 別れの悲しみ」 |
サフラン | 今も昔も黄金と比べられるほど高価なサフランは、クレオパトラの化粧品にも入っていた。1輪の花に3本オシベがあり、1gとるのに150以上の花が必要とされる。花言葉は「節度の美」 |
ミント類 | 和名はハッカ。最も古くから薬草として栽培されていた植物の一つ。万能の薬効があり、「タイガーバーム軟膏」の有名なのでもわかる。スペア、アップル、などがある。花言葉は「美徳」 |
ローズマリー | 和名はマンネンロウ。14世紀に作られた最初の化粧水、ハンガリー水の主成分。老化防止や細胞活性に効能があるとされる。花言葉は「あなたの存在が私をよみがえらせる」受験生のお守り |
フェンネル | 和名はウイキョウ。古代エジプト時代の埋葬品の記録にも登場した栽培史上最古のハーブ。臭い消しや消化をよくすることから「魚のハーブ」とされる。花言葉は「強い精神力」 |
タイム | 和名はタチジャコウソウ。ギリシャ時代に、勇気と活動と品位の象徴としてストローイングハーブとされた。西アジアから北アフリカまで広い範囲で分布している。強い殺菌力がある。花言葉は「勇気」 |
レモンバーム | 和名はコウスイハッカ。メランコリーを追い払うハーブとして知られているが、記憶力や長寿のためにも有効らしい。ミツバチを集めるので、ビーバームの名もある。花言葉は「思いやり」 |
スイートバジル | 和名はメボウキ。バジルの仲間も種類が多く、ダークオパール、レモン、シナモンなどがある。料理でもトマトやタイムなどと相性がよくイタリア料理には欠かせない。花言葉は「憎しみ、深み」 |
チャイブ | 和名はエゾネギ。洋の東西を問わずすべての料理にチャイブの風味はよく合う。ネギ属の特徴でもある硫黄を含んだ香りは防腐効果がある。他に血圧降下,消化促進などの効果がある。 |
セージ | 和名は薬用サルビア。学名に「救う」の意味があり、「長生きしたければ5月にセージを食べなさい」ということわざもあるほどだ。様々な花が咲き庭を飾る。花言葉は「家庭の徳」 |
コリアンダー | 和名はエコンドロ。中国で香菜と呼ばれる若い葉はお粥やスープの必需品。薬効はヒポクラテスの時代から推奨されている。またカレーのブレンドとしても有名。花言葉は「かくれた長所」 |
ディル | 和名はイノンド。フェンネルによく似ており、お説教の最中に空腹や退屈しのぎにこの種を噛む人が多かった。「なだめる」意味のdillaが語源と言われ、鎮静や催眠の効果がある。 |
チャービル | 和名はウイキョウゼリ。繊細で美しい葉はインテリア性が強い。他のハーブの香りを引き立て、フィーヌゼルブ(裁断薬味草9の中で最も重要な役割を果たす。花言葉は「誠実」 |
フレンチタラゴン | 仏名エストラゴン。フランス料理に不可欠。学名「小さなドラゴン」の意味は、茶色の根が渦巻いて、とぐろを巻いているように見えることによる。2倍の大きさのロシアンタラゴンなどもある |
コーンフラワー | 和名はヤグルマソウ。ドイツの国花にもなっている馴染み深い青紫の花は、もとは麦畑の雑草だった。花期が長いこともあり切り花として重宝される。花言葉は「幸福」 |
ソープワート | 和名はサボンソウ。葉をもんで水に煮出すと石鹸液ができる。これをこして使用する。ウール素材に向く。成分中のサポニンが有毒であるために服用はされない。 |
タンジー | 和名はヨモギギク。「金色のボタン」の名もある.体を清めるために、イースターにタンジーケーキを食べた。殺菌消毒、防虫効果があり人の集まるところに撒かれた。ストローイングハーブ。花言葉は「挑戦」 |
サマーサボり- | 和名はキダチハッカ。マジョラムとローズマリーを合わせて薄めたような香り。フランス料理によく使われ、肉料理に特に相性がいい。他に葉は虫刺されの毒を中和する。 |
アーティチョーク | 和名はチョウセンアザミ。「巨大なアザミ」意味するアラビア語のアルカルチェフが語源。味はソラマメ風でヨーロッパでは日常的な野菜である。利尿、血液浄化などの作用があり、古くから栽培されている。 |
サフラワー | 和名はベニバナ。種子から採れるリノール酸は酸化しやすいので注意。「染める」の語源があり、染色や化粧品、婦人科系の薬用に使われ、体を温めるティーとしても有効。 |
チコリ | 和名はキクニガナ。はかなくも美しい空色の花。卵白を塗ってからグラニュー等をまぶし乾燥させて花菓子に。刻んでローストするとコーヒーの代用にもなる。花言葉は「倹約」 |
スイートバイオレット | 結婚記念日に、ナポレオンがジョセフィーヌに贈りつづけたのは芳しいスミレの花束だった。控えめな香りと優しい花が懐かし気持ちになる。花言葉は「無邪気な愛」 |
オレガノ | 和名はハナハッカ。イタリア、メキシコ料理によく使われる。別名ワイルドマジョラムの名前のとおり野性的な香り。ティー、入浴、ドライと使い方はいろいろ。 |
スイートマジョラム | 和名はマヨラナ。幸福と美食を象徴する軽く甘い香りのハーブ。古代ギリシャ時代から栽培されている。催眠用の枕に、または家具のつや出しに使われた。花言葉は「赤面」 |
キャラウェイ | 和名はヒメウイキョウ。甘く爽やかな種子は昔、「ほれ薬」と信じられていた。顔色をよくすると言われている。種子は菓子やパンなど焼く料理によく使われる。 |
キャットニップ | 和名はイヌハッカ。ほとんどの猫がこの香りのとりこになって、喜んでじゃれつくのでこの名前がついた。主にティーとして使われ、催眠、発汗、解熱に効果がある。蜜源植物でもある。 |
ロケット(エルーカ) | 和名はキバナスズシロ。ゴマ風のクレソンのような味で美味。サラダにピッタリ。ビタミンA,Cが豊富。葉を随時摘んで生のままでグリーンサラダに加えるのが一番美味しい。花言葉は「競争」 |
ガーデンソレル | 和名はスイバ。学名のRumexはラテン語の「槍」。またフランス語で「オゼイユ」と呼ばれる美食家好みのハーブ。味はほのかな酸味がサラダの味を引き締める。花言葉は「親愛の情」 |
イタリアンパセリ | なじみのちじれ葉のパセリに対して、葉は平で穏やかな香りがする。刻んでチーズに混ぜたりビネガーの香りづけにもつかう。またリュウマチにも効くとされる。花言葉は「祝祭」 |
ウォータークレス | 和名はオランダカラシ。江戸時代以降、オランダから伝えられた。体液を浄化し皮膚炎を改善する。アブラナ科のこの仲間はすべて有用でピリッとした辛味がある。花言葉は「安定した力」 |
グリーンマスタード | 和名カラシナ。ブラウンマスタードとも言われ育てやすい。若い葉はサラダやサンドイッチ、おひたしやお漬物に使う。また湿布剤としても使われる。 |
ルバーブ | 和名はショクヨウダイオウ。漢方薬でお馴染みのダイオウ(大黄)の仲間。茎は加工して食用になるが葉は食用にしない。花言葉は「忠告」 |
レモングラス | レモンエッセンスは実はこのハーブから作られている。精油成分にシトラールが含まれている。レモン風味のティー万人向き、鳥、魚料理のくさみ消しにも使われる。イネ科の多年草。 |
リコリス | 和名カンゾウ。漢方処方によく使われる甘草は「ヒポクラテス全集」にも効用が記されている野草。字のとおりとても甘いので少しずつ用いる。花言葉は「誓い」 |
ステビア | 甘味が砂糖の200倍とも言われる。毒性のない天然甘味料でダイエット食品によく使われる。甘味源はステビオサイドという結晶で水やアルコールに溶けやすいので加工に向いている。 |
コンフリー | 和名ヒレハリソウ。ガムプラントやボーンセットの名もある傷冶療薬。ミネラル分に富みにきびや肌荒れ、のどの痛みにに効くとされる。また牧草という面もアル。 |
シソ | 和名は紫蘇。和風のメニューには必ずといっていいぐらいつきもの。青ジソと赤ジソがある。茎、芽、葉、実、穂とすべてが利用できる。発汗、解熱、咳止め、痴呆防止まで役立つとされる。 |
ミツバ | 和製ハーブの代表。明るい緑とあくのないマイルドな風味は東洋のチャービルと言われる。日本料理には何でも合いビタミンも、カルシウムなどの栄養も豊富。 |
セリ | 1箇所に競い合って生えることから「セリ」の名がついたとされる。代表的な春の七草。七草粥が万病を防ぐというように神経痛、リュウマチなどに効くといわれる。 |
ラビッジ | 別名ロベージ。大きくなりすぎるので最初から位置を確保してから植えたほうがいい。防腐、鎮静、デオドラント効果のほか体内を浄化する働きもあるようだ。大きくなるので家庭では1本あれば十分。 |